動物用医薬品 製造・販売承認

製造・販売承認申請(MAA)は、特定の様式に従って作成しなければなりません。これは、中央承認申請方法及び相互承認審査方式の双方に当てはまります。MAAは、以下の一般見出し下で主に5パートで構成されています:
・パートI ドシエの要約
・パートII 化学的/薬物学的/生物学的資料
・パートIII 安全性及び残留性資料
・パートIV 非臨床及び臨床資料
・パートV 免疫製剤の総合的結論
パートIは、申請ドシエの総括的要約;
・セクションAは、有効成分及び製品名、組成及び投与経路及び包装に関する説明、申請者、製造業者、輸入業者の名前と住所等の管理上の情報を含みます。
・セクションBは、製品特性の要約(SPC)、推奨されるラベルと能書、必要に応じてSPCの事前承認についての詳細を記載します。
・セクションCは、“Expert Reports”で、化学、分析、安全性及び残留性試験の詳細(ペット製品については通常不要)、及び臨床試験の詳細(生物学的効能)を記載します。
いわゆる“ドラッグマスターファイル(DMF)”の使用が可能であり、これは、一社が有効成分を製造する場合に特に有効な手段ですが、第三者に動物用医薬品としての使用が許可される可能性もあります。ただし、第三者に詳細な製造法や他の情報が開示される可能性はないと思われます。
さて、提出は、大きく分けて2つの部分で構成されています。1つは、“申請者部分(Applicants Part)”で、通常は最終消費製品の動物用医薬品会社の情報を記載します。もう1つは、”制限/限定部分(Restricted Part)“で、製造の詳細及び有効成分の精密な組成であり、これは製造業者が管轄省庁に直接提示します。
MAAのパートIIは、製品の品質に関する全局面を対象とするため、非常に重要です。EUで動物用医薬品(及び人用医薬品)は、GMP原理に従って製造しなければなりません。このパートの申請の詳細は、有効成分及び製品(必要に応じて包装材も)の製造法を提出しなければなりません。品質管理試験の詳細及び保存安定性の情報は特に重要になります。環境リスクアセスメントもこのパートに含まれます。
申請のパートIIIは、製品の安全性を証明するために必要とされる全試験を対象としています。これは、物理/化学的性状試験、ほ乳類を用いた毒性試験及び必要に応じて環境毒性試験及び残留試験成績の資料になります。毒性試験は、主に食糧生産動物を対象とした場合は多くの試験が必要ですが、愛玩動物/ペットについてはそれほど多くありません。最終製品を用いたいくつかの試験が必要になると思われますが、これらは典型的な単回投与急性毒性試験です。また、残留データは、食糧生動物を対象とした獣医用医薬品についてのみ必要であり、猫/犬用薬では要求されないでしょう。残留試験が要求された場合、開発コストに大きく関与することになります。
パートIVは、製品の効能を対象としており、常に要求されます。これは、2つの部分に分かれており、人用及び獣医用医薬品で一般的に要求される従来の“非臨床”及び“臨床”試験です。非臨床試験に関しては、通常別々の試験として、対象動物の忍容性及び寄生虫の感受性を示す必要があります。耐性の問題もここで論じます。臨床試験の結果は、推奨されるラベル要求に従って製品を使用した試験の結果でなければなりません。
パートVは、免疫製剤の場合にのみ要求され、製品に特異的な試験結果を考察します。情報の性質は、免疫学的指標あるいは特性に応じて大きく異なります。
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